2013/10/26
2011年3月、私たち家族は九州に来ました。
勢いで九州に来たものの、
そこからが現実。
ゆっくりゆっくり、これから迫り来る何かに怯え、
失っていくかもしれない何か、
まだ見えない何か。
想像ばかりで、何も進まなく疲れていた時に、
中川ちえさん、中川ワニさんお二人から、
オレンジスパイスの平湯さんを頼るとよいから…と。
心の行き場もなくなった私たちは、すがる想いで諫早に来ました。
暖かい平湯さん一家。
オレンジスパイスのスタッフのみなさん。
どんだけ、癒されたでしょう。
毎日、一緒に過ごし、
たくさん話して、たくさん笑う。
そんな当り前が、当り前ではないことを知りながら。
人生の休憩と思って、焦ることを止め、
じっくり考え、
甘えさせてもらいました。
約1ヶ月。
しっかり向き合い、私たちは北海道に行く事を決めました。
いつもだったら、
「夏になったら桃を送るから!」
と、言えなかったことが本当につらかった。
ただただ「ありがとう」としか言えない自分。
でも、「このままじゃ、終わらないから…、ビックになるから!」
と言って、旅立ちました。
こんだけ良くしてもらったんだから…。
と、自分に言い聞かせていた北海道での日々。
今にして思えば、
そぅ、思っていたから、
何かを恨むことを忘れていた。
人は人によって支えられ、
大切な人がいれば、
それは奇跡で、ありがたい。
「たべるとくらしの研究所」
新しい日常。
ちょっと前の暮らしをヒントに、
今の社会も受け入れ、
手放してゆく生き方。
そんな事を日々を研究して、実験して、
楽しく暮らしています。
寄り添うように、普通にいてくれたちえさん。
それが、どれだけ嬉しかったか…。
やっぱり、いつも通りが一番だったから。
同じ方向を向いて、確認しながら。
まよいながら、ゆれながら…いきましょ。
実際の何倍も何十倍も、美しく、奇麗な写真に収めてくれたわかなさん。
それを失ったのかと、向き合うのは正直つらかったけど、
私たちの福島での暮らしは豊かだった。
という事実が、形として残してもらえたこと。
やはり、財産です。
日常は、当り前で平坦なもの。
だから、そこを意識したり、感謝するのは難しい。
本当の幸せは足元だったね。
遠いと思っていた長崎。
今では、大好きで、住みたい場所。
眩しい光に満ちた長崎と、いつまでもつながってわになって…。
ありがとう、これからもよろしくです。